もりの100かいだてのいえ
いわいとしお:作・絵
偕成社
おはなし
おんがくがだいすきなオトちゃんは、森のちかくにすんでいます。
ある日、どこかからふしぎな音がきこえてきます。
ドアをあけると、見たことのない花がさいていました。
ふしぎな音は、どうやらこの花からきこえてくるようです。
花はあちこちにさいていて、森のおくまでつづいているみたい。
オトちゃんが花をたどって森の中へ入っていくと、そこにはとっても大きな木がありました。
大きな木にはとびらがあります。
オトちゃんがトントンとノックすると、なかから「どうぞ」と声がしました。
いわいとしおさんの「100かいだてのいえ」シリーズ、第5弾は森の中でえんそうかい!
ここがおすすめ
子供の大好きな「100かいだてのいえ」シリーズ、第5弾は「もり」です。
オトちゃんという女の子が大きな木の家を訪れると、そこにはクマやシカ、カマキリなど森の生き物が住んでいました。
「今日は100かいでえんそうかいがある」と教えてもらったオトちゃんは、100階を目指してどんどん上がっていきます。
森のいろいろな生き物が住んでいて、上の階に行くと空を飛ぶ生き物に変わっていったりと、だんだん高く上っていくのがページをめくるごとにわかるのもしかけ絵本のようで楽しいんですよね。
また、建物のまわりの装飾や、はしごなど細かい部分もきちんと描き込まれていて、本を開くたびに発見があります。
100階まである部屋をひとつひとつじっくり見るのが本当に楽しいこの絵本、ニャ娘と私が一番好きなのはトイレです。
10階ごとに住んでいる生き物が変わるのですが、どの家にもたいていトイレがあるんですよね。
ところが残念なことに、今回の「もりのいえ」にはトイレがほとんど出てこないのです。
いったいどうしちゃったんでしょうか。
トイレの描写はあんまり評判がよくなかったのかしら・・・。
私は「そらの100かいだけのいえ」に出てくる、こおりの家のトイレが一番好きなんですけどね。
クリスタルみたいにキラキラしたトイレと、バスルームにあるシャワーから氷の粒が出てきて冷たそうに浴びているところも好きです。
次回作では水回りの充実を期待します。
これまでに4冊の「100かいだてのいえ」が出ていて、ギフト用のセット本もありますが、おうちで楽しむならやはり通常版の大きさがおすすめです。
あのかわいらしく緻密な絵をじっくり見るには、できるだけ大きいほうが楽しめると思います。
子供と一緒に「どのおうちが一番好き?」と話したり、「どんないえがいいかな?」と想像してみるのも楽しいですね。
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