伝説のお母さん
かねもと:著
KADOKAWA
あらすじ
その昔 魔王を封印した伝説の魔法使い
魔王が再び復活したその時
伝説の魔法使いは待機児童という最大の壁と戦っていた・・・!
勇者たちが魔王を封印し、世界に平和が戻った数年後。
魔王の封印が解け、再び世界が闇に包まれる危機が訪れる。
国王は勇者とその一行に魔王討伐の旅に出るよう命令を下す。
報せを受け、さっそくパーティーに加わろうとするが、魔王封印後に結婚・出産していた魔法使いの前に、待機児童の壁が立ちはだかる。
保育所に入所できず、夫は家事育児に非協力的、世間の母親に対するプレッシャーなど、様々な敵が伝説の魔法使いを襲う!
はたして伝説の魔法使いは保育所入所できるのか?
ニャム評
ツイッターで話題になっていたので、勢いでポチっと購入しました。
魔王を倒した伝説の魔法使いがお母さんになっていたら?という設定のギャグマンガです。
戦いに行こうと思ったら(=職場復帰しようと思ったら)保育所がいっぱいで入所できない
夫がまったく家事育児できない
育児と仕事(=魔王討伐)の両立が大変で「育児より魔王を倒すほうが楽ですよ」とこぼす
という、育児あるある満載の内容です。
伝説の魔法使いがお母さんという設定で、そのギャップが笑えるのですが、育児中のお母さんすべてが「わかりすぎる!」と全力で首肯するエピソードが盛りだくさん。
この「伝説のお母さん」と同じように、私も子を授かってから「なぜ?」と思うことがたくさんありました。
なぜ母親が時短取得しなければいけないの?
なぜ母親は会社の飲み会に行かれないの?
なぜ母親は出張できないの?
ありがたいことに我が家は家事分担をきっちりしてくれているため、父ちゃん(夫)が料理、食材管理、食器洗いをしてくれます。
離乳食も父ちゃんがすべて作り、ニャ娘は私の手作りの味というものを知りません笑
我が家の味は「父ちゃんの味」です。
それだけで、いわゆる「普通の日本の核家族」と比べるとそうとう楽させてもらっていると思います。
それでも、職場復帰する際に時短申請をしながら「どうして時短申請するのが私なんだろう」とは思いました。
私の勤務先は職員への福利厚生が手厚く、時短勤務も当たり前のように申請できます。
子を産んでからは、1秒でも早く帰宅したいと思うので、時短取得は願ったりかなったりなのですが、でも。
とくに話し合いもなく、私が申請するのが当然なんだね・・・と、ちょっとだけ思ってしまいました。
保育所申請手続きとか時短申請とか、産後すぐバタバタしたせいで産後うつ状態だったのもあると思いますが、産後数年はモヤモヤが晴れませんでした。
ちなみにいまニャ娘5歳、それらのモヤモヤは完全にふっきれて「時短サイコー(お給料は減るけど)!会社の飲み会堂々と断れる!出張免除!ヒャッホー」ってなりました。
やっと私も「お母さん」になってきたのかなとちょっぴり思います。
世の中のすべての「お母さん」が共感しまくる、ギャグだけどリアルなマンガです。
世の中のすべての「お父さん」にも読んでもらいたいけど、たぶんピンとくるのは1割くらいの人かなあ。。。
一度読んだら誰かに勧めたくなること請け合いです。