おばけのアッチ スパゲッティ・ノックダウン!
角野栄子:作
佐々木洋子:絵
ポプラ社
おはなし
小さなおばけのアッチは、町一番のレストラン「レストラン・ヒバリ」でコックさんをしています。
おばけだから、おばけ料理も作ります。
うらめしやーそうめん。
ひとだまアイス。
じごくスープ。
でも、一番とくいな料理はなんといっても「おひさまスパゲッティ」です。
ずっとまえに、なかよしのエッちゃんからおしえてもらったおいしいスパゲッティ。
レストランの大人気メニューです。
今日もアッチは歌いながらスパゲッティを作っています。
すると、どこかから声が聞こえてきました。
「はやく、たべたいよう。はやく、はやく、スパビッチ!」
なんと、作りかけのスパゲッティがいまにも走り出しそうです。
アッチはこわくなってしまいました。
しょんぼりしているアッチに、のらねこのボンと、ねずみのチとキがてつだいにやってきました。
4人でスパゲッティを作っていると、そこにエッちゃんが!
とおい外国へ行っていたエッちゃんが帰ってきたのです。
エッちゃんが大好きなスパゲッティを食べようとしたそのとき、ドララちゃんがレストランにとびこんできました。
まいごのちびっちょモンスターに、アッチのスパゲッティを食べさせてあげると約束したのです。
ちびっちょモンスターがお城でおおあばれしていると聞いたアッチたちは、とびきりおいしいスパゲッティを作ってちびっちょモンスターをノックダウンしちゃおう!とはりきってドラキュラ城へ向かいますが・・・。
ここがおすすめ
「小さなおばけ」シリーズが発刊40年を迎えました。
その記念作となる今回のおはなしは、アッチの主要キャラクターが全員登場します。
長い間外国へ行っていたエッちゃんが帰ってくるというのが一番の大ニュース。
私は途中までしか読んでいないので、いつのまにかドララちゃんという女の子が出てきて、エッちゃんはどこに行ってしまったんだろうと思っていました。
まさか外国で暮らしていたとは!
すっかりアメリカンなテイストになったエッちゃんに衝撃を受けましたが、戸惑い気味のアッチたちを見てちょっとホッとしました。
あれは戸惑うよね。笑
エッちゃんとドララちゃんの新旧ガールフレンド(?)対決勃発かと思いきや、それどころではない大変な騒ぎがドラキュラ城では起こっていました。
小さなモンスターが迷い込んできて、「スパビッチがたべたい」と暴れているというのです。
このちびっちょモンスターが手のつけられないきかんぼうで、ドララちゃんは困り果ててアッチのところへやってきたのでした。
アッチシリーズの定番は、お料理のシーンで歌われる歌ですね。
みんなでスパゲッティを作りながら、歌を歌います。
絵本にはよく登場人物が歌うシーンがよく出てきますが、ここが読み聞かせの見せどころ。
というか、がんばって歌うしかないですよね。笑
私も楽しげな節をつけててきとうに歌いますが、読み手の度量を試されるな~と毎回思います。
しかも、子供はこの「即興の歌」が大好きなんですよね。
我が家のニャ娘は私がてきとうに歌ったメロディをしっかりおぼえていて、自分で読むときには私のつけたメロディを再現して歌っています。
それを見ていると、もうちょっと上手に歌ってあげればよかったと思ったり・・・笑
お城で大騒ぎしているちびっちょモンスターがまたまたにくたらしい赤ちゃんなのですが、最後にびっくりするようなことが判明します。
それは読んでみてのお楽しみ。
もし、昔のアッチしか知らないという方は、ぜひ「おばけのアッチとおしろのひみつ」を読んでから、この本を読んでみてくださいね。
シリーズ開始40年を記念して、ポプラ社では「お化けのアッチパペットプレゼント」を実施中です。
本の帯についている応募券を送ると、抽選で500名にアッチのパペットが当たります。
我が家ももちろん応募しましたよ(*’ω’*)
〆切は5月31日までなのでお見逃しなく!
おばけのアッチ スパゲッティ・ノックダウン!
角野栄子:作
佐々木洋子:絵
ポプラ社
「スパゲッティがたべたいよう」
40年愛され続けている「小さなおばけ」シリーズの第一作。
子供のひとり読みデビューにピッタリの児童書です