11ぴきのねことへんなねこ
馬場のぼる:作・絵
こぐま社
おはなし
11ぴきのねこが川で魚つりをしています。
するとそこへ、みずたまのねこがやってきて、11ぴきのねこを見ています。
「へんなねこ・・・」
「さかながたべたいのかな」
「でも、へんなねこにはあげられない」
そのうちに、みずたまねこはどこかへ行ってしまいました。
つぎの日。
みずたまのねこがまたやってきました。
みずたまねこははっぱをあつめています。
せっせとあつめたはっぱを、ふしぎなかたちの家にぺたぺたと貼っているようです。
「おもしろそう」
11ぴきのねこはみずたまくんを手伝うことにしました。
みずたまくんはおおよろこびで、おれいに川へもぐると山ほど魚をつかまえてきます。
「水にもぐったまま出てこない」とおどろく11ぴきのねこに、みずたまくんはさらにおどろくことを話します。
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なんと、11ぴきのねこシリーズに宇宙人ならぬ宇宙ねこが登場。
みずたまもようのねこは、宇宙船に乗って地球にやってきたのですが、ドアがこわれて帰れなくなってしまったのでした。
11ぴきのねこたちが持っていたなべのふたが「ドアにぴったり」ということで、ふたをゆずってもらいおおよろこび。
「おー、みなさん、いいひと」っていうのがみずたまくんの口ぐせで、そこが異星っぽく(?)かわいらしいです。
一方、宇宙に行ってみたくてしかたないねこたちは、夜中にこっそりみずたまくんの宇宙船にしのびこもうとします。
こっそり宇宙へ行くつもりなのが11ぴきらしいですね。
しかし、みずたまくんはしっかり気づいていて、宇宙の花火をねこたちに見せます。
星の花火はキラキラ輝いて、ねこたちは夢中。
12ひきのねこが星の花火をいっせいにきらめかせる絵が見開きページいっぱいに描かれていて、とってもきれいです。
ねこたちが花火に夢中になっているあいだに、みずたまくんはちゃっかり宇宙船に乗って帰ってしまいます。
案外しっかり者のみずたまくん、いつかまた地球に遊びにきてくれるでしょうか。
11ぴきのねことへんなねこ
馬場のぼる:作・絵
こぐま社