おばけのアッチ パン・パン・パンケーキ
角野栄子:作
佐々木洋子:絵
ポプラ社
おはなし
おばけのアッチは、「レストラン・ヒバリ」のコックさん。
まいにち、おいしいおりょうりをつくります。
おばけなので、ちょっぴりかわったおりょうりをつくります。
はてなピラフに、おはなのパスタ、それからとげとげアイスとか。
たのしそうにりょうりするアッチをうらやましそうに見ているこどもたちに気づいたのらねこのボンは、アッチに言いました。
「こどもまつりで『一日コックさん』っていうのをやってみたらどう?」
アッチがおみせのまえにこんなかんばんを出しました。
「こどもまつりで 一日コックさんになってみませんか?」
かんばんを見たこどもたちはおおよろこびで、たくさんのこどもがあつまりました。
おやおや、ドララちゃんもやってきましたよ。
でも、コックさんになれるのはひとりだけ。
じゃんけんできめることにしました。
なんかいもじゃんけんして、さいごにのこったのは、アレちゃんという4さいの女の子。
「4つじゃ、むり、むり。」
ドララちゃんにばかにされて、アレちゃんはパンケーキを100まいつくってみせると言いますが・・・。
ここがおすすめ
「おばけのアッチ」シリーズを読んだことのある子は、アッチの作るおもしろい料理を知っていますよね。
いろんな料理を楽しそうに作るアッチを見て、町の子供たちも料理をしてみたいと考えます。
「一日コックさん」にたくさんの子供たちが応募しますが、じゃんけんで最後に勝ったのは4歳の女の子。
4歳に料理は、ちょっと難しいでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません。
パンケーキだったら、ひとりで作るのは難しいかもしれませんが、お父さんやお母さんと一緒に焼くことはできそうですよね。
お話のなかでは、アレちゃんがどんどんパンケーキを焼き上げて、とうとう100枚まで焼き上がった瞬間、高く高く積み上げたパンケーキのタワーがくずれてしまいます。
そこへ、思いがけないお客さんが現れて、パンケーキをパクっと食べてしまうのですが、それは読んでのお楽しみ。
あつあつ、ふわふわのパンケーキを見ていると、なんだかいいにおいがしてくるようです。
高く積み上がったパンケーキを、子供と一緒に数えてみるのも楽しいですよ。